雑用部+α
※
悪魔の儀式を見た後、猿渡は山田を捜し始めた。
いや、出来れば少女と一緒にいたくないからであるが。
「…止めに…行ってくる」
そう言って、逃げるように部屋を出て、山田を捜しに行く猿渡
だが、心中どうでもよかった
もともと、山田とはそう言う間柄だ。
相手のプライベートなど、一切知らない
先輩と後輩というのもあるし
もともと二人とも、他人には興味がない性格だからだ
「えっと…山田は…」
「君、かわいいね」
どこか近くで聞き覚えのある声がした。
「僕とデートしない?」
ナンパかよと思いながら、声がする方に行ってみた
男子生徒が女子生徒に話しかけてる
「なにしてんの?あんた」
その男子生徒は、猿渡を見る。
まぁ猿渡が男子生徒に声をかけたからだが
「おお。猿」
「猿じゃない。猿渡だ」
「そうそう、秀吉。
で、何してるわけ?」
「おまえこそ、なにナンパしてるわけ?」
「かわいいからだよ。な、君ってあれ?」
さっきまでいた女子生徒はいなくなっていた。
「おめーがよそ見してる間に、逃げたぞ」
静かに言う猿渡
「…チッ。まぁいいや。あんなブス」
「いや、最低だな!!」
「ナンパ最高!!」
「おまえは最低だけどな」
※
哲と別れた後、何気なく音楽室に立ち寄ると、山田がピアノを弾いていた
何故か知らないけど
―何気にうまいな
率直にそう思った。
猿渡に気付いた山田はピアノを中断し、
「あ、秀吉。生きていたか」
「勝手に殺すな」
「沢尻エ〇カって可愛いよな」
「急にどうした」
「きっとあの人はツンデレキャラで、何気ないところで頬を赤く染めたり」
この話が、30分ほど続いた。
妄想力、恐るべしっ