雑用部+α



一方。ウン子は

男子トイレの騒ぎを耳で聞きながら、というか、聞こえていた


「私は…目立ちたい…目立ちたい…目立ちたい…目立ちたい…目立ちたい…目立ちたい…」


と、呟いていた


「そうだ…男子になろう…」


そう思ったが、めんどくさくなったので、やめた。


「…終わってしまった」


もともとてきぱきこなす性格なので、僅か10分ぐらいで終わってしまった。


男子トイレはまだ騒いでいる


非常に終わったと言いにくい


「…どうしたもんか」


考えは浮かばない

というより、男子と話す自体、ウン子にとっては試練なのだ


「そうだ……他のトイレを掃除しとこ…」

ん、待てよとウン子は思った

もしかしたら、先に帰ったかと思われるかもしれない。


いるべき場所にいないから。


「そうだ…暗号を残しとこ」


そう思い、ペンを探ししが、ない。


目についたのはトイレ用洗剤。ほら、水色のあれ


「…これだ」


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