雑用部+α
部活も終わったあと、猿渡は真っ直ぐ家に帰らずに、寄り道をした。
買いたい漫画があったからだ。
「お、あったあった」
そう言って、漫画を手に持ったとき
「おらおら!!さっさと金出せやっ!!」
店の隅から何やら声が聞こえる。
数人の男子が、一人の女子を取り囲み、かつあげをしていた。
―今時かつあげかよ
と猿渡は思った。
「…関わらない方がいいな」
とヘタレ満開な考えをし、その場を離れようとする
しかし、よく見ると、その少女、かわいいのだ。
「おや、まさかこれを機に付き合えたりして」
と不純な考えが思い浮かべ、かつあげを阻止しようと一歩足を出した
が、止まる
―待てよ、俺は喧嘩弱い
―それに、一人ならまだしも、相手はいっぱい。
―無理無理無理!!!
「よし諦めよう」
そう言って、その場を離れようとした。
しかし、声で阻止された
「そこのお兄さん、私を助けてくれるのですか?」
かつあげされてる少女が、猿渡を見た