雑用部+α



放課後。

猿渡先輩がわざわざ私のいる教室に来た

私は自分の席に座り、猿渡先輩も誰かの席に座った

「おまえさ、スーパーマンって信じる?」

「…スーパー…マン…ですか?」

「うん」

「…信じていません」

「何でさ?」

「何でって…」

スーパーマンなんて、非現実的だ。


「別に意味などは…」

「俺は本音で話したい」

いつにも増して、真剣な顔で言われた。


「スーパーマン何て…非現実だからです」


「…お前の言う、現実って何だよ」


「えっ…」

「現実ってさ、=常識だと思うわけよ
現実=常識。んで常識=日常に繋がるわけだと俺は思うわけ。
言ってる意味わかる?」


「……ある程度は」


「だから、現実なんて、日常の延長線だと思う。つまり、非現実なんて自分が体験してないことを言うのであって、実際に非現実なんて存在しない、と俺は思うわけ。あ、これはあくまで俺の考え、価値観であって、反論とかは一切受け付けないから」


猿渡先輩は息を吸ったあと

「で、おまえの現実って何?非現実って何?」


「…………」

答えが見つからない。
今までそんなこと考えたこともなかった。

「……わかりません」

「ま、あんま考える奴なんていないもんな。
悪かったよ。変な質問して」

「いいえ……」

「あ、本題忘れてた」
「?…本題…」

「単刀直入に言う。おまえ、嫌がらせ受けてるだろ?」

真っ直ぐな目で私を見てくる
この目は一体どこまで私を理解しているのか。

「……」

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