雑用部+α

放課後。校長に呼ばれた。

「君たちにお願いがあるのだ」


何となく、分かった。

「不審者のことなんじゃが…」


(やっぱり)

「俺たちが危険な目に遇ってもいいと?」


「いや、儂らは別に不審者を捕まえろとも言ってないし、被害に遇っている女子生徒を助けろとも言っていない。
ただ、不審者の被害に遇っている現場を見たら、特徴を教えてほしい」


そう校長は淡々と述べた。

(つーか、それって事実上犯人助けろって言ってるもんじゃん)


猿渡は内心で怒った。

(現場を目撃してるのに黙って見てる奴なんていない。
ストレートに助けろって言わないのは、もし万が一のための責任を逃れるため
よく校長になれたな)


「君たちには、期待しているよ」


「……わかりました」




【雑用部部室】

「んで、そうなったわけだから、よろしく」

「いや、よろしくじゃないですから!!!これじゃ二次元の世界に飛ぶ時間が減るじゃないですか!!!」


「知らねーよ!!いい機会じゃねーか、直せば?…て、ウン子は?今日も来てないのか?」


「直すなんて…僕にとって漫画、アニメ等は神に値するんですよ!!それをやめろだなんて…生きる意味をなくします!!!」


「そこの部分を拾ってんじゃねーよ!!ウン子はどーした」


「トイレにダイブしたんじゃないですか?ウン〇だけに」


「おまえ…最低だな…!!」


「新人のくせにして、休むなんて……いや、もしかして怪人二じ―」

「はいはい!!ストーップ!!!」


「封ぜ―」


「だからストップって言ってんだろ!!!」


「なんであの単語でわかるんですか?もしかして秀吉も…」


「黙れ。ま、ウン子には電話で伝えとくか」

「もしかしてウン子…不審者にあんなことやこんなことされてたりして…」


「それはねーだろ。ウン子、強いもの」


「そーだよねー」


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