雑用部+α

「それにしても…暇だな」

「暇ですね」

猿渡と山田はベンチに座りながら、マイムマイムをしているウン子を見ていた

「あいつ、虚しくならないのか?」


「ならないんでしょーね。最近はサンバにもハマってるそうです」

「躍り系が好きなのか?」


「らしいですね…」


それから静かになった。


今日は、解散するか、と猿渡が言おうとした瞬間、携帯の着信音がなった。

「?…電話だ」

校長からだった。
なんで番号知ってんだ?と疑問に思いながら、電話に出た


「もしもし。猿渡くん?」

気持ち悪い声が電話の向こうから聞こえたきた

「何ですか?」

「不審者捜し、もうしなくていいから」

猿渡は大して驚きもせず聞く
「どうしてっすか?」

「犯人が捕まったらしい」

そして、捕まった状況を話始めた校長。



―知らない男が私の家にきた

ドアを開くと唐突に

「お前の親に恨みがある」

そして包丁を私に突き出した


「…何の…恨みですか?」


少し動揺しながらも、混乱することはなかった。

「おまえの親は昔!!俺をいじめていたんだ!!その恨みだ!!」


親がいじめ?

少し信じれなかったが、男の表情からして嘘はついていなさそう。

「これは復讐だ!!大切な人がいなくなり、さぞ悲しむだろうな」


「連日起こってた事件もあなたが?」


「ああそうだよ!!目眩ましの為にな。
俺のシナリオはこうだ。不審者に襲われた君は、抵抗し、誤って包丁が心臓に刺さる。どうだ!!すごいだろ!!?」


単純すぎるだろ。

とは口には出せない。
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