雑用部+α
ストーカー事件から一変、平和な日常を謳歌する猿渡。
「今日の雑用は、学校の周辺の美化活動だ」
と、紙に書いてある内容を、読む猿渡くん。
「以上。―って、誰もいないんだけどな」
部室には、猿渡以外、誰もいなかったとさ。
ここ最近、ウン子といい、山田といい全く部活に顔を出していない
「ま、いいか。一人でやろう」
猿渡はそこに置いてあった、軍手とビニール袋を持ち、外に出た。
※
「それにしても、あいつら部活をサボるなんて、どういう神経してんだ。全く、けしからんなー」
愚痴を言いながら、草の間にあるゴミを取っていく
「ゴミもいっぱいあるし…ポイ捨てすんなよな!!」
とついつい大声を出してしまう猿渡くん。
ここから、猿渡は心の中で、怒りをぶつけ始める
つーか、何がストーカーとか不審者だよ!!いつからそんなシリアスモードの話なんだよ!!
そんなの聞いてないぞ。
俺は雑用しながら、ほそぼそと暮らしていきたかったんだよ
なにが不審者だ!!
なにがストーカーだ!!
結局のところ、俺、なんの活躍もしてないじゃん!!!
何が、コメディだ!!
何が、シリアスだ!!
くそっ!!
俺本当に主人公なのか?
よく目立つ、脇役みたいな感じじゃね?
主人公を引き立てる、名脇役じゃね?
ははっ。自分で言っておいて、照れるな
"名"脇役だぞ?
名だぞ?名。