高校生の事情

「ここの近くによくカップルらがいくスポットがあってな、縁結びがどうのこうのと言っていたが時間があるならいくといい。」

と勇次郎がいうとタケルは縁結びと叫ぶなり私を見た。

「おじさん!そこまでどのくらいかかるの?」
と勇次郎にきくタケル。

「お、おじさんって俺はまだ還暦はむかえてないぞ!そこならこの次のバス停で降りて……ほらこのパンフレットを見ながら行きなさい」


と勇次郎は運転席の引き出しからパンフレットをだしてタケルに渡した。


「よし!まどか行くよ!」
とタケルはいうとバスの降りる時におすボタンを押した

「行くってタケル、バイトは?」

ときくとバイトの店長に連絡した。というタケル。

い、いつの間に連絡したんだよと思いながら私はタケルを見た。

タケルはバスが止まると私の分の代金を払って、私の手を掴んだままバスを降りた。

タケルはキラキラと目を輝かせながら私を見つめる

「縁結びで祈れば俺達、幸せ者だー。」

と叫ぶなり私の手をつかんで走りだす

「た、タケル!ストップ!!あんたパンフレットみてないけど道大丈夫なの?」

と聞くとタケルは「もう、覚えた」と笑いながら私を見る。
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