高校生の事情
「…。」
「あんた、さっき彩ちゃんをおぶったまま家へいれようとしたらどうなってたかしらね、彩ちゃんは涼の家族に気にいってもらように多分自分なりに挨拶をしようと思ったのよ。」
私はベランダから彩ちゃんが一生懸命、涼の家族と話てるのをみて、指差した。
「あ、彩……。」
涼は彩ちゃんをみて申し訳なさそうな顔をしている。
「彩ちゃんのことだから、おぶられたまま家族に挨拶なんてずっと引きづると思うわよ。彩ちゃんはだって涼の家族に気に入られるように頑張ってんだから」
そう言って、座っていた涼に手を差し伸べる。
「彩ちゃん大切にしなよ」
「俺…。」
とさっきまで泣いていた顔をあげて私をみた。
「あぁ~もタケルならまだしも涼までなくとはね~(笑)ほら!もうないたんなら気が済んだでしょ!!せっかく凛とした男らしい顔が、ブサイクになるわよ!」
そういって、おもいっきり涼の背中を叩いた。
「イッテーー」
涼は痛いといいながら今までで一番いい笑顔をみせた
「Thank Youな!」
そういって彩ちゃんのもとへ走っていった。