煌めきの瞬間



「この手が気になる」


「ん?」



わたしの肩を掴んでる大地くんの大きな手を指差すと、大地くんは首を傾げた。



「あのね、わたし大地くんのこと嫌いじゃないよ。友達だし、ガンバ同盟だし。
けど、やっぱ大地くんも男の子だから、触られたりするとソワソワする」


「ソワソワ?」


「うん……。よくわかんないけど、心と体が落ち着かなくなるの」



わたしの言葉の後、一瞬の間があり

大地くんを傷つけたかもって思った。



けど大地くんは、わたしの目を見たまま口を開いた。



「それってさ……」


「ん?」


「俺を好きってこと?」



……えっ、好きっ!?



「俺の事を男として意識しちゃってるってことでしょ?」


男としてって……。


「だだっ、だって大地くん、男でしょ?」





< 109 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop