煌めきの瞬間
幼馴染、か‥‥。
なんだか良いな。
仲が良くて、とても楽しそうで。
「隼人、そろそろ教室に戻ったら?」
美鈴が咲坂さんに小声で言った。
「何で?」
「だって、ほら‥‥」
二人と同じようにわたしも周囲を見渡してみると、わたしたちをじーっと見ている女の子の集団が聴き耳を立ててる。
わぁ‥‥。咲坂さんて、本当に凄い人気があるんだ。
「はいはい、わかりました。戻って楓と仲良くしてきます」
「楓さんによろしくね」
「ああ、伝えとく。あっ、今日の放課後、駅前のカフェでな!」
「うん」
笑顔で手を振ってくれてる咲坂さん。
わたしは小さく頭を下げ、美鈴は笑顔で手を振り返した。