煌めきの瞬間
咲坂さんが体育館を出た後、わたしと美鈴の背後からじわりじわりと気配を感じた。
恐る恐る振り返ると、たくさんの女の子が何かを求めるようにわたしたちを見つめてる。
え‥‥なに?
「あ、あの‥‥咲坂さんとはどういう関係ですか?」
「友達? もしかして彼女!?」
「好きなんですか!?」
詰め寄られたわたしは、怖くて後ずさりした。
そんなわたしとは対照的に、美鈴は堂々と口を開いた。
「隼人はただの幼馴染です。それ以上でもそれ以下でもないので安心して下さい」
美鈴‥‥?
にっこりと笑った美鈴は、なんだか別人みたいだった。
笑ってるのに冷たい雰囲気で‥‥
上手く表現出来ないけど、そんな気がした。