煌めきの瞬間
悪戯な出逢い
「お腹すいたね」
「うん。食べよっか」
「‥‥」
「「あっ、お弁当!」」
わたしたちはお弁当を教室に置いたままだと気づき、すぐに教室に戻った。
「春香、ごめんね。わたしのせいでもう昼休み15分しかないね」
「気にしないで。美鈴と話せて嬉しかったんだから」
急いで席に着いたわたしは、ポケットから財布を出そうとした。
「あれ?」
「どうしたの? 春香」
「お財布が‥‥ない」
あっ、もしかして体育館で転んだ時に?
人がたくさん居たから気づかなかったんだ。
「美鈴、先に食べてて。わたし、体育館見てくる」
「一緒に行くよ?」
「ううん、大丈夫。すぐに戻るから」