煌めきの瞬間



美鈴ちゃんは、にっこりと笑いかけてくれた後、もう一度青葉第一の校舎に向かって手を振った。



「あの、あの人たちって有名人?」


「え?」



美鈴ちゃんは、一瞬目を丸くした後、嬉しそうに答えてくれた。




「有名人ってわけじゃないけど、青葉高校では有名人なのかな‥‥」


「咲坂さんと‥‥えーと‥‥」


「安藤楓さん。
二人はね、スポーツ万能で生徒会もやってるんだ」




校舎に目を向けたわたしに、美鈴ちゃんは彼らを指さして教えてくれた。



「右の髪が短くて黒い方が咲坂隼人でわたしの幼馴染。
隣の茶色い髪の人が楓さんだよ。
二人はルックスも良いから普通にしてても目立っちゃうんだよね」



ふふっと笑った美鈴ちゃん。

肩まであるふわっとした髪が風に揺れた。









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