煌めきの瞬間
「明日から一週間、スケジュールのとおり練習時間にそれぞれの場所に行くように」
ホームルームが終了して美鈴と校門を出ると、咲坂さんと安藤さんの背中が見えた。
「隼人ー!」
「あ、美鈴と春香ちゃんだ」
振り返った咲坂さんに駆け寄る美鈴は、本当にかわいい。
『好き』を心に秘めて、とびきりのスマイルで咲坂さんの隣に並ぶ。
「ねぇ隼人、今日の休み時間、二人で何話してたの?」
「えっ、なんで?」
「な~んかいつもと違う雰囲気に見えたから」
「べっ、別に……あれだよ、球技大会の話。なっ、楓?」
「あ?……ああ」
いつもと変わらない安藤さんと、何故か少し引きつり顔の咲坂さん。
何かあったのかな?