光と影の間で
断れない理由は何なんだろう


あんな大きな家に住んでいるなら私じゃなくても似合う女性は沢山いるだろうに

ボーっと天井を見ていたら、ドアがノックされた


父親が入ってきた


私のささやかな期待は砕け散っていく


「菜津実。今、高柳家から電話があった。週末引っ越しだ。準備しておきなさい」
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