僕っ娘少女
ツインズ(黄昏と夕昏)が声をそろえてきついことをいう。
「さぁ?僕は何も理由を知らないし、劣っていても別に困らないから」
興味なさそうに受け流す透。
「…志騎……」
「まぁ、理事長が推薦したんだから実力はそこそこあるだろう」
その時、廊下からダダダダダダッ!という走ってくる音がした。
「生徒会室前を走るなんて、」
「勇者もいたもんだね」
ツインズがにこりと黒い笑みを出し、ドアノブに手をかけたとき…
「すみません!!!遅れました!!」
ぜぇぜぇと息を継ぎながら現れた少年。
なかなか精悍な顔の持ち主だ。
「理事長に言われてきました。堂上廉です」
ぜぇぜぇと絶え間なく息を継ぎながら自己紹介をする廉。
「あ、廉だ!!!!」
とっても嬉しそうに笑うのは透だ。
先程までの無関心主義の顔では考えられない。
「お、透も来てたのか?お前、興味ないことは果てし無く興味がないのに」
「何?そのいかにも僕が無関心主義って感じの発言」
『いや、実際その通りでしょ』
黄昏と夕昏がツッコミを入れるが、それを軽く受け流しながら2人で話を進める。
「だいたい、透があんなことして目立たなかったら俺も普通の学園ライフが遅れたのに…」
「えぇ…それって本当に僕が悪いの?」
「絶対お前が悪い。てか、犯人は常にお前だ」