Bad Girl~不良少女~



「ここ、教室」


「うん。だから?」


栗崎は周りの目を気にすることなく、うちに抱きついたまま。


このままだと、キスでもしそうな感じ……。


「おはよー……っ栗崎先輩!?」


クラスの女子が教室に欠伸をしながら入ってきて、栗崎を見つけてびっくりしている。


「……あ、稜…おはよ」


栗崎を見て目を輝かせたのも束の間、うちを見つけてちょっとがっかりしたような表情を浮かべる。


「おはよ」


こんな状況でもちゃんとあいさつできるうちはさすが不良ね。


「……栗崎」


「なっなに?」


急に呼ばれてちょっと不意打ちをくらった栗崎はらしからぬ返事をした。


「外出ようか。ここだと迷惑になるね」


離れてと言っても離れてくれないのはわかってるから。


とりあえず、抱きつかれたまま教室の外に出る。


廊下なら、そこまで人の迷惑にならないからね。


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