Bad Girl~不良少女~
「今日は、俺の人生のベスト3に入る日だなぁ」
人気が少ない通りにきたころ、唐突に栗崎が口を開いた。
「は?」
うちには若干理解しがたい言葉。
人生のベスト3に入るって、どういうこと?
「なんだよ、それ」
「だから、思い出に残るってことだよ」
思えば、栗崎とうちとじゃ、学力も精神力も全然違う。
むしろ、真逆だよね。
そんなうちでも、栗崎の説明はよくわかった。
「……1位じゃ…ねぇんだ」
今の言葉は、悲しくもからかっているようにも聞こえたと思う。
「うん、1位じゃないなぁ。2位かな」
「じゃ、1位は?」
なんでかわからないけど、心の中に闘争心が芽生えた。
栗崎の中の1番になりたいって言う思いの現われなのだろうか。
「稜ちゃんに出会った日」
心臓が大きく跳ね上がったのがわかった。