Bad Girl~不良少女~



「ははははははっ!!」


急にでかい笑い声が聞こえて、足を止める。


声は間違いなく栗崎で、一緒に聞こえてきたのは女子の声。


生徒会室にいるってことは、生徒会の役員。


その中で、女子は2人しかいない。


少し考えてみて、行き着いた答えは、相手の女は栗崎と同じ学年で、書記をやってるやつだってこと。


名前までは知らねぇけど、あんまりいい女じゃねぇことは確かで。


忙しいって……彼女ほったらかしてほかの女と談笑することかよ。


せっかく昨日の事謝ろうと思ったのに……。


「やめだ、やめっ」


その辺の壁を蹴り飛ばして、また屋上へと向かう。


「あれ、稜ちゃん。どうし___」


途中で綾村らしき人に声をかけられたけど、それどころじゃなかった。


いつものうちなら、あのまま生徒会室に乗り込んで行ったかもしれないけど、今のうちにはそれができない。


どうしてか分からないけど、きっと栗崎に嫌われたくないという気持ちがあるからかも知れない。


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