Bad Girl~不良少女~
うちの真剣な温度を感じたのか、2人とも真面目な顔つきになる。
「うちは……栗崎の家の下には入らない」
「……」
「ちょ、話がいきなりすぎる」
三波が慌てたように腰を浮かす。
あ、こいつ話知らないんだっけ。
「香矢。三波に説明してやって」
「ん。…あのな、三波___」
「ってことだから。分かった?」
「なんとなく。…じゃ、お前は栗崎と対立するってことか?」
以外にも早く飲み込んで、ついでに栗崎と付き合ってることもさらっと説明してもらった。
香矢と同じく、もともと感づいていたのか、そんなに驚くこともなく話はスムーズに進んだ。
「あぁ。……じいのもっと前から守ってきたこの家を、誰かの下に入れるわけにはいかねぇだろ」
たとえ栗崎と別れることになっても、うちはこの家を守ることを決めた。
「でも、稜…。それじゃ、栗崎とは……」
少し言いにくそうに口ごもった香矢にふっと笑みを漏らす。