Bad Girl~不良少女~



うちの真剣な温度を感じたのか、2人とも真面目な顔つきになる。


「うちは……栗崎の家の下には入らない」


「……」


「ちょ、話がいきなりすぎる」


三波が慌てたように腰を浮かす。


あ、こいつ話知らないんだっけ。


「香矢。三波に説明してやって」


「ん。…あのな、三波___」






「ってことだから。分かった?」


「なんとなく。…じゃ、お前は栗崎と対立するってことか?」


以外にも早く飲み込んで、ついでに栗崎と付き合ってることもさらっと説明してもらった。


香矢と同じく、もともと感づいていたのか、そんなに驚くこともなく話はスムーズに進んだ。


「あぁ。……じいのもっと前から守ってきたこの家を、誰かの下に入れるわけにはいかねぇだろ」


たとえ栗崎と別れることになっても、うちはこの家を守ることを決めた。


「でも、稜…。それじゃ、栗崎とは……」


少し言いにくそうに口ごもった香矢にふっと笑みを漏らす。


< 311 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop