Bad Girl~不良少女~
一瞬固まったうちらのそばに、三波が寄ってくる。
「なんか事情話したら意気だっちゃって…」
三波は困ったように頭をかいた。
「……おい、稜。なんか言ってやれ。次期当主はお前だろ?」
後ろで香矢が背中を叩く。
一歩前に出て、奴らを見回す。
さすがなもんで、うちが口を開こうとするとあたりはシンと静まる。
「……野郎どもーーーーーーー!!!!!!!!!
気張ってくぞーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
近所中に響き渡る声量で叫ぶと、それに負けないほどの勢いで、おおー!!と全員が腕を空にあげた。