Bad Girl~不良少女~
居間に戻ると、親父たちは何やら筋トレをしていた。
「な、なにしてんだよ…」
「見てわかんだろ、筋トレだよ」
ちょっと後ずさりをしたうちをちらっと見て、親父が答えた。
そりゃ見てりゃ分かるんだけど…。
「なんで筋トレ?」
「最近ケンカとかしてなかったから、体鈍っちゃって」
母さんが腹筋をしながら答えてくれた。
「あぁ…、なるほど」
うちとか三波はそれなりに体動かしてるけど、母さんたちは良い大人だしな…。
とりあえず三波に子分をグループ分けしてもらわなきゃならないから、二階に上がる。
「三波ー」
「あ?」
間延びした声で呼んでみると、案の定部屋から声がした。
「…入るぞ」
「おう」
中でガサガサと音がしたところを見ると、きっと漫画でも読んでたんだろう。
ガチャっとドアを開けて中に入ると、ベッドに腰掛けた三波と目が合った。