Bad Girl~不良少女~
「なんでだよ?」
面食らったうちは、思わず体を起こしてポテチの袋を机に置いて三波を眺める。
なんたって、今まで三波がこんなこと言ったことないんだもん。
「お前、知らないのか?」
逆に、面食らったように目を開いて三波に聞かれたけど、うちは何も知らないから首を縦に振った。
「・・・・・・。親父とじい、最近変だと思わねぇか?」
そういえば、そうなんだ。
二人とも妙に落ち込んでて、元気がない。
さっき、怒られたときだっていつもみたいな迫力はなかったし。
「思うよ。けど、それと門限と何の関係が・・・・・・」
「他の組にバカにされてるんだよ」
半分、どうでもいいって顔しながら三波はうちの顔を覗き込む。
「バカに・・・されてる、ってどういうことだよ」
訳わかんねぇ・・・・・・。
この辺で一番権力があって、強いのはうちだよ?
それなのに・・・。
「お前の所為だって」
「うちが何したってんだよ!!」
つい、声がでかくなってしまって、慌てて口を手で押さえた。
でかい声で喋ると全部筒抜けだからね、この家は。