Bad Girl~不良少女~
楽しく聖華ちゃんと談笑していると、急に周りから悲鳴が聞こえた。
何かと思って周りを見れば、友也が稜ちゃんにキスしてるとこだった。
「あーあ。やっちゃった」
「え?」
「いつかやるんじゃないかと思ってた、こういうこと」
苦笑しながら言う俺に、聖華ちゃんはちょっと驚いた顔をする。
「おい、聖華!!帰るぞ!!」
少し顔を赤くしながら、必死に友也から逃れた稜ちゃんが聖華ちゃんに怒鳴る。
「あ、うん、待って。じゃあ先輩、また」
「うん、またね」
小さく手を振れば、聖華ちゃんも手を振りかえしてくれる。
「……状況考えようよ、友也」
「え?何が?」
きょとんとした顔で、心底なに言ってるかわかんないとでもいいたげな友也。
「TPOだよ、TPO」
「えー、だから何が?」
まだ首を傾げてる友也を置いて、自分は席に戻った。
聖華ちゃん、か……。
明日、会いに行こうかな。