Bad Girl~不良少女~



教室に戻って友也に伝えれば、そこから顔は緩みっぱなし。


「……これが会長とか終わってる」


「え?なんか言った?」


ぼそっと呟いた言葉は、幸いにも友也の耳には届いていない。


そしてやってきた放課後。


「翼行こー!!」


HRの最中からソワソワして、帰りの挨拶もおざなりに俺の名前を叫びながら友也は教室を出る。


「なに、友也なんであんなルンルンなの」


そばにいた男子が苦笑しながら聞いてくる。


「デートなのよ、俺と」


「は!?」


ま、間違っちゃないしいいよね。


なんてテキトーな返事をして、ゆっくりと友也を追いかける。


「おい、栗崎。お前ちょっと面貸せや」


「げ……。明日じゃダメですか…」


「おう、今がいい」


廊下へ出てみれば、学年主任及び生徒会顧問に捕まっている友也が目に入った。


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