願いの国のアリス
「ありす?どぉしたの?」

「え?何もないよ…」

「そぉ?ならいいけど」

「委員会、行きたくない…」

「行かなきゃいいよ」

「そんなの無理だよ…」

「そっか~」

千恵ちゃんは【執行委員会】。

いわゆる《生徒会》ってやつ。

学校のため、いろいろ大変見たい。

「大変だよね~」

「…慣れれば平気だよ」

「そ…そう」

慣れるって…怖ッ!!

一瞬、4月の委員会決めの時を思い出した。

『え?千恵ちゃん、生徒会入るの?』

『うん。私こういうの好きだから』

『え~じゃ…じゃあ私も…!!』

『無理ムリ!大体、クラスで男女一人づつ

しか入れないんだからね?』

『…じゃあやめる』



あの時、やめて大大大正解だった。

「委員会決めのときさーもしかしたら

大樹も入んないかな~とか

思ってたんだけど、ね」

「あぁ、アイツならやりそうだね」

「えへへ、でしょう?」

「うん」

「だけど、入んなかったね~」

「そういえば…」

目立ちたがり屋の大樹は、絶対

やると思ってたのに…

「私、いつかは告りたいなぁ~って」

「……」

「ありす?」

「…!ごめん!!何!?」

「だから~告白したいの!!」

「…ま、馬路??」
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