不思議病-フシギビョウ-は死に至る
「……しかし、お前らカッター大変じゃなかったか?」
オレはエイヤに聞く。
エイヤは無表情で、
「……そもそもカッターなんてやってない」
……はあ?
「ナオキ、ナオキ。半分のクラスがカッターをやって、残りの半分が山歩きだったんだよ」
藤沢……それを言ってくれないと。
「……そっちはそんなにつらかったのか?」
エイヤが聞いてくる。
「まあ……覚悟しておけとしか言いようがない」
「とりあえず僕らを殺しにかかっているような行事ということだけは言えるよ」
うん、藤沢の言うとおりだ。
「そっちはどうだったんだ?」
聞き返す。
「……大分楽だ」
エイヤは本当に楽そうに言った。
さて、食事も終わり、オレたち午前カッター組は施設の玄関に集まっていた。
説明を聞く。
「各自、チェックポイントを必ず回ること」
ちっ、適当に時間潰せないのかよ。
心の中で舌打ちする。