不思議病-フシギビョウ-は死に至る
キョウスケがエイヤ一人でサヤを助けようとしたのに怒ったのなら、つじつまも合うし、解決方法も合っている。
「……なるほど」
リンの考えに感心する。
「本当に気付いてなかったんですか?」
「ああ」
するとまた、リンがため息を吐く。
「ちゃんと見ておかないといけませんよ。人の行動や言葉には何かしら意味があるんですから」
「リンみたいにいつも人間観察しているわけじゃないさ」
「それでも……気付かないと愛想を尽かされちゃいますよ」
そうかもしれない……って、誰に愛想を尽かされるんだ?
まあいいか。
「文章を読む時だってそうです。そんなだから国語の点数が取れないんですよ」
「ひどい言われようだな、オレ」
まあ国語の点数がひどかったのは事実だが。
それから出てきた四人を迎えて、部屋に戻る。
部屋にはもう布団が敷かれていた。
男部屋で、真っ赤になったエイヤとキョウスケが暑苦しかった。
「……ここは女部屋に直撃してみるものじゃないかね?」
もう床につこうというところ、突然キョウスケが言い出した。