不思議病-フシギビョウ-は死に至る
朝食後。
帰る支度をする。
ふと考える。
これからいつもの日常に戻ってしまうのだと。
もう終わってしまうのだと。
最初はメンドクサイと思ったのに、ケンカもメンドクサイと思ったのに、いざ終わるとなると寂しい。
……それでもいいか。
日常があるからこんなことがあってもいいのだと感じる。
だから、日常に感謝しなくちゃいけない。
それに楽しいじゃないか。
この文芸部メンバーでいると楽しい。
退屈なことなんてない。
――オレはずいぶん心変わりしてしまったな。
まあ、それでもいいだろう。
変化が終わる。
そして、日常に戻る。
――日常が、ずっと続けばいいのに。
ずっとこのまま、楽しいままだったらいいのに。