不思議病-フシギビョウ-は死に至る
しかし、言うからには実践した人間がいるんだろう。
オレはそんなメンドクサイことはしない。
「けど、二人じゃ寂しいね」
「たった三日間のことだが……これではまともに文芸部が活動できん」
文芸部の活動といえば。
「この部活って今日も何もしないのか?」
「『今日も』とは何だ。昨日も一昨日も活動しただろう?」
「この部活はだべり部なのか?」
「主に」
やっぱりいい加減だ……。
「だが詳しい活動をしないとは言っていない。要望があれば通る限りやろうではないか」
「な……」
「リン君!どうかね?」
「最初にオレをスルーするのがテンプレみたいになってるけど結構傷ついているからなオレ!」
「特に問題はないだろう。……それでリン君!どうかね?」
そうだ。オレはこれくらいではまったくへこまない。
と言うか、もうそんなことを見極められてしまったのか、オレ。
「そうですね」
リンが思案する。
「……昨日言っていた、リレー小説。見せてもらえませんか?」
「いいよ」
カナコが部屋に備え付けられたロッカーからファイルを取り出す。
青いカバーのそれには大きく『リレー小説』と書かれていた。
うん、わかりやすい。