不思議病-フシギビョウ-は死に至る


「文芸部として新入部員歓迎会を行いたいのだが、いつがいいかね?」

そういえばそんなことを言っていたな。

冗談の最中だったが。

「不惑の意見を聞きたい」



……?

……ふわ……く?







「オレのペンネームまだ引っ張ってたのか!?」

「引っ張るも何も墓まで持っていきたまえよ」

「嫌だ!」

なんで一生もんなんだよ。

「ふう」

エイヤがため息を吐く。

「こ、こいつ、『自分は変な名前つけられなくてよかった』って思ってるぞ!?」

「……当たり前だろ」

「認めやがった!」

「それでいつがいいかね?ふ・わ・く」

「あああああ!!その名でオレを呼ぶなあああああ!!」



――エイヤも乗るようになってきたと思う。





結局三人ではまとまらなかった。

なので、女性陣に改めて尋ねることにする。

「不惑さんはどうなんです?」

「お前もその名で呼ぶのだな……」

「そんな怒っているのか悲しんでいるのかわからない声で言わないでくださいよ」



そもそも女性陣が帰ってきたのはバスの時間になったからで、そのことについて話す時間はなかった。


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