不思議病-フシギビョウ-は死に至る


ちょっとがっかりしているようだったので、

「また今度、な」

と、取り繕っておく。



「やあやあ、お二人さん」

藤沢が乗り込んでくる。

「おはよう」

「おはようございます」

この風景も当たり前みたいだ。



「ところで、今日は委員会決めがあるんだけど、二人はどうする?」



ちょっと待て。

「そんなこと聞いていない」

「昨日先生が言っていましたよ」

そうなのか。

「昨日いきなり、ね」

藤沢がそう付け足した。

――そういえば、学校行事は事前連絡がないってキョウスケが言っていたな。

これも一例か。

「何委員があるんだ?」

「広報、体育、図書、環境美化、通学・交通、アルバム、文化祭実行、あと役員候補とか」

「どうして覚えているんだ」

「どうせナオキは直前になるまで考えないだろうと思って」

その通りだ。

「アルバムと役員候補が気になりますね」

リンが言った。
確かに。

「アルバムは、学年行事で写真撮って、その写真をアルバムに編集するんだ」

藤沢がそこまで言ったところで、にやっと笑う。


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