不思議病-フシギビョウ-は死に至る


「ふむ、ところで新入部員歓迎会をいつにするか決めなければね」

さすがにその話題はもういい。

いい加減決まらないだろうか。

「……今週の土曜でいいかね?」

「はやっ!いままで散々悩んでたのにはやっ!」

「最初から悩んでいても仕方ないさ。とりあえず決めて、後からそれがいいか悪いかを議論すればいい」

キョウスケの理論は整合性があるのかどうか心配になる。

「で、今週の土曜で構わないかね?駅前昼十一時集合。昼飯代は文芸部の予算から出すが二次会の予算は個人持ちだから財布は忘れないでおきたまえ」

……決めすぎだろ。常識的に考えて。

「わたしはいいよ。みんなは?」

「私は別に……予定ないです」

「あたしもー」

「俺も」

「ふむ、これで全員参加、と」

「おいおい!オレにも聞けよ!」

「どうせ休日はやることないだろう?来たまえ強制する」

うわー。
しかも図星だ。

「ああ、そうそう。くるりんもこの条件を飲んでくれたよ」

「もうこの案押し通すつもりだったろアンタ」

くるりん……文芸部顧問も来るのか。
ちなみに本名は知らない。

「二次会はカラオケで構わないね?答えは聞いてないが」

「もういいよ。全部アンタの予定通りに進めろよ……」


< 56 / 248 >

この作品をシェア

pagetop