不思議病-フシギビョウ-は死に至る


金曜日の授業はけだるい。

といっても、明日から休日だ、と考えれば大分楽だ。
そうすると木曜日が一番けだるい日ということになる。

人間は不思議なものだ。





そして、気がつくとホームルームの時間だった。

「水曜日から集団宿泊なので休日の間に各々準備しておくように。では」

担任の連絡もそこそこに解散した。



「ナオキー!土日のうちに買い物行こう!」

「買い物……?別にいらないだろ。服はジャージだし、向こうに売店があるって聞いたぞ」

「その売店が当てにならないらしいよ」

マジか。

それは問題だ。

早急に対策を練らなければ。

「で、土日どっちにする?」

別にどっちでもいいが……。

日曜日は学校行く前日だから、ゆっくり休みたい。

「よし、土曜日にしよう」

「ダメですよ」

リンが口を出してきた。

「……何で?」

「土曜日は新入部員歓迎会。……ちゃんと覚えていてください」

ああ、そういえばそうだった。

……って。

「オレ両日共に用事あり!?何で!?オレの休日は!?」


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