不思議病-フシギビョウ-は死に至る


「こんにちはー」

扉を開く。

オレは昼間の挨拶を。
後ろの少女は軽く頭を下げる程度。



少し入ったところで立ち止まり、中を見てみる。



教室と同じ形態の部屋の奥、イスに腰かけた二人の男女。

一人はメガネをかけた、きりりとした目付きの――男のオレが見てもかっこいいと思える――男性。

もう一人は髪の長い、まあ、キレイな女性。



二人は顔を見合わせ……。

男の方が、にやり、と笑った。

つかつかつか……と近づいて来て、開口。





「よく来た!!」

テンション無駄にたけぇ。

「ワタシは文芸部部長のキョウスケ。……キミたち入部希望かね」

それにしゃべり方が変だ。

「まあ、はい」

となりに立った少女もきょとんとしている。

奥の女性も苦笑い。



「まあまあ座ってくれたまえ」

そう言われて二人は適当なイスに座った。





「今日は部活見学最終日だからね。うきうきしながら待っていたよ」

ああ。
確かにあんたからすごいうきうきを感じるよ。

「これで文芸部も大丈夫だ」











「待て、『大丈夫』ってなんですか。もしかしてそんなにやばいのかこの部活」


< 8 / 248 >

この作品をシェア

pagetop