不思議病-フシギビョウ-は死に至る
「こんにちはー」
扉を開く。
オレは昼間の挨拶を。
後ろの少女は軽く頭を下げる程度。
少し入ったところで立ち止まり、中を見てみる。
教室と同じ形態の部屋の奥、イスに腰かけた二人の男女。
一人はメガネをかけた、きりりとした目付きの――男のオレが見てもかっこいいと思える――男性。
もう一人は髪の長い、まあ、キレイな女性。
二人は顔を見合わせ……。
男の方が、にやり、と笑った。
つかつかつか……と近づいて来て、開口。
「よく来た!!」
テンション無駄にたけぇ。
「ワタシは文芸部部長のキョウスケ。……キミたち入部希望かね」
それにしゃべり方が変だ。
「まあ、はい」
となりに立った少女もきょとんとしている。
奥の女性も苦笑い。
「まあまあ座ってくれたまえ」
そう言われて二人は適当なイスに座った。
「今日は部活見学最終日だからね。うきうきしながら待っていたよ」
ああ。
確かにあんたからすごいうきうきを感じるよ。
「これで文芸部も大丈夫だ」
?
「待て、『大丈夫』ってなんですか。もしかしてそんなにやばいのかこの部活」