不思議病-フシギビョウ-は死に至る
「まあ、ね」
キョウスケはその整った顔を崩しながら言った。
くっくっくっ、と笑みを隠しきれていない。
「実は去年、新入部員がいなかったんだよ」
キョウスケが続きを言いそうにないので、奥にいた女性が続けた。
去年の新入部員がいなかった……?
「部活存亡の危機じゃないですか!」
「そう、その通り!三年の我々二人だけでは生徒会のチェックを抜けることが出来なくてね」
「正確には幽霊部員がいるんだけど、生徒会は実際に活動している人数を調べるから……」
つまり、今年新しく『実際に活動する部員』が入らなければ、休部やら廃部やらになるわけか。
そこで、隣の、一緒に入ってきた少女は首をかしげた。
「……チェックを通るには何人くらい必要なんですか?」
オレたちが入っても、その人数に達しなければ意味がない、か。
その質問に、キョウスケは嬉しそうに叫んだ。
「6人だよ!!」
「足りてねえ!!」