月は太陽に恋をした
次の日も何となく気分は晴れる事はなかった。
『はぁー…』
俺はまた一つ溜め息をついてから学校へと歩き始めた。
「麻宮、いつも無断で休むなと言ってるだろ」
学校の門をくぐった時、後ろからかけられた事に俺は視線だけそちらに向けた。
「聞いているのか?」
『…あぁ』
眉をしかめる田嶋に小さく返事を返すと、田嶋は俺のシャツに手をかけた。
『…なんだよ』
「ボタンは上まで止めろ、髪の色でもお前は他の奴らと違うんだ。だからせめて服装だけでもちゃんとしろ!」
他の奴らと違う
そんな事知らない。
田嶋の手を振り払って俺は歩き始めた。
「…おい!麻宮!」
その声を無視して校舎に入った。