はないちもんめ
後ろを振り返ると
男の子が
物凄い勢いで
私を追いかけてくるのが必死に逃げるが
ついには体力が尽き
その場に
大の字に倒れ込む。
「はあはあ・・・」
頭だけを上げ
男の子の姿を探すが
先程まで
追いかけてきた
男の子の姿は
見当たらない・・・
「はあはあ・・・」
私は安心して
息を切らせながら
大の字のまま
真っ暗な空間を
見上げる・・
スタスタ・・・
スタスタ・・・
息を切らせる中
不気味に近付いてくる
音に気付いた・・・
スタスタ・・・・
徐々に
その音が近付いてくる
スタスタ・・・
その音は私の頭上で
止まった・・・・
男の子の顔が
大の字になっている
私の顔の前に現れ
不気味に呟く・・・
「もう・・・・どこにもいかないから・・」
「うわぁぁぁぁ!!」
私は
そのまま
暗闇の中
気を失った・・・・
< 11 / 132 >

この作品をシェア

pagetop