はないちもんめ
百合ちゃんの
お母さんは
笑った顔に
引きつった表情が
混ざり合った様な表情を浮かべながら
逃げるように
その場を後にする。

「い・・良いのよ・・そんな同じ子供を持つ親として心配するのが当然よ」

早紀は
おざなりの挨拶をし
誰もいなくなった
家で思った。

まだ何も
解決等してない事に・・。

家の家事を済ませ
早紀は
デパートの書店へと
足を運ばせた。

デパートの中の
書店は広く
背広姿の男性やら
買い物カゴを
持った主婦と
様々な人達が
本を読んでいる。

早紀は
育児書の並ぶ
コーナーへ足を
向かわせた。

何気なく取る
厚めの育児書を
手にとり
ページをパラパラと
めくる。

ページが
止まった先には
可愛らしい文字と
クレヨンで描かれた
イラストが
書かれていた。

可愛らしい文字を
目で追う。

赤ちゃんがえり・・
一つの退行現象です。
弟、または妹に
嫉妬心を抱き
親の愛情を
もう一度
取り戻そうと
赤ちゃんを
演出する事です。
親の愛情を
取り戻したいと
思うのは
本能的なもので
怒ってしまったり
お説教は意味が
ありません。
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