はないちもんめ
まるで
恵の存在を
否定するかの様に
見知らぬ子供は
恵の目の前に立ち
どの写真も
恵が
まともに
写っている写真が
1枚もない・・・。

実家に帰っている時は
何も問題は
起き無かったとばかり
思っていたが
何も問題が
起らなかった
ワケではなく
気付かなかった
だけだったと
考えるのが
自然だろうか?

仮に
この見知らぬ子供・・
いや姿無き
この家の第2の住人は
私達が
どこかに
引っ越したとしても
どこまでも
付いてくるのだろうか?
そして
恵には
この姿無き
第2の住人の姿が
見えていたのだろうか?
見えていたと
考えるのならば
恵は自分の親を
取られた気分になり
自分を
見てもらいたいが故に
おしゃぶりを
始めてしまった・・・
それでも
恵の気持ちに
気付け無かった早紀に
恵は無意識のウチに
早紀や夫に
自分を
見て欲しいと
言う気持ちから
ぐずつき
おねしょを
してしまった・・・。
言わば
赤ちゃんがえりに
至った・・・。

早紀は
恵の気持ちに
気付け無かった
愚かさを恨んだ。

早紀の頬を
撫でるかの様に
涙がこぼれ落ちる。

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