はないちもんめ

「なんでも！！お母さんの言う事が聞けないの！！」
そんな言葉に
恵はついに
泣き出してしまう
ガチャ
扉が開いた先には
恵が言ったように
夫の姿があった。
「どうしたんだ？そんなに怒って・・・何かあったのか？」
夫の姿を見て
恵は夫に
飛び付く様に抱きつき
泣きじゃくった。
「お母さん、キライ・・なんにもしてないのに怒るんだもん・・・」
何が起きたか
理解出来ないまま
夫は早紀に
たずねる。
「何かあったのか？話してくれないか？」
早紀も目に涙を
浮かべながら
夫に震える声で
今まで起きた
一連の事を話した。
「う～ん、後ろから恵以外の声が聞こえたのか・・・・・でも、実際に子供の姿を見たわけでは無いし家の電気も見間違えって事はないか？園長先生もハッキリ、もう１人子供がいるって言ったわけじゃないし・・・今日も幼稚園に言ったから疲れて見たり聞いたりしたんだよ」
夫の言葉に
反論する早紀
「見間違いでも、空耳でもないわ！！はっきり見たし聞いたわ！！」
すると
洋服の胸のポケットからタバコの箱を取り出し
タバコを取り出し
タバコを吸いながら
落ち着いた声で
早紀に伝える。