はないちもんめ
「う~ん、後ろから恵以外の声が聞こえたのか・・・・・でも、実際に子供の姿を見たわけでは無いし家の電気も見間違えって事はないか?園長先生もハッキリ、もう1人子供がいるって言ったわけじゃないし・・・今日も幼稚園に言ったから疲れて見たり聞いたりしたんだよ」
夫の言葉に
反論する早紀
「見間違いでも、空耳でもないわ!!はっきり見たし聞いたわ!!」
すると
夫はタバコを深く吸い
吐き出し
説得する様に
早紀に伝える。
「まあ、落ち着けよ。自転車に乗ってる時、子供の声を聞いたんだろ?早紀は恵の声だと思って話していたわけだよな。おそらく、早紀の脳の中に恵の声が記憶されていて、その記憶が話てもいない恵の声が早紀だけに聞こえた。家の電気も説明が付く。辺りが暗くなり始めた。早紀は不安に思った。早く電気の着いている家に帰りたい。そんな不安を打ち消す為に家に電気が着いている様に見えてしまったと考えるのが自然。子供が抱きついた感触も早紀の過去の記憶が蘇り感じた。夢の中でカレーを食べている時にカレーの味がするのと同じ理由。つまり、条件さえ、そろえば心霊現象と呼ばれる物は、いつでも起こりうるって事だよ」
< 21 / 132 >

この作品をシェア

pagetop