はないちもんめ
中廊下で
もの凄い音で
歩いている音が
聞こえた!!
早紀は
ビクッとした。
私はタバコを吸おうと
していた手が止まった。「何、今の音・・・?」早紀は驚き
私の方を見る
「山も近いしタヌキでも入ったか?ハハハ・・」私は
タヌキの様な
動物の足音でない事は
明らかだったが
昨日の事もあり
笑いながら早紀に伝え
曇りガラスを
いつも通り開ける。
開けた隙間からは
ひんやりとした空気が
静かに
こちらに流れ込むのが
分かった。
中廊下は薄暗く
何も変わりは
無い様に思えた。
電気を着ける。
パチッ・・・
中廊下に明かりが
着いた瞬間
私は自分の
目を疑った・・・。
中廊下の廊下に
くっきりと
小さな親指まで
ハッキリと
湿った足で歩いた様な
足跡が転々と
恵を
寝かせている部屋に
続いていた。
私は恵の寝ている
部屋へ急いだ。
恵の寝ている
部屋へ入ると
恵は
いつもの様に
スヤスヤと眠っていた。しかし
部屋に敷かれている
絨毯を良くみると
足跡の痕跡らしい物が
押し入れの方へ
続いていた。
私は足跡の痕跡を
目で追う・・・・
足跡の痕跡は
押し入れの襖の前で
止まっていた。
襖を下から上へ見る。
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