はないちもんめ
「いえいえ。あなたは私に話す事は無いかも、しれません。あなたの周りにいる人が話があるようです」
住職から
言葉を伝えられると
どうしても
話さなくては
ならない事が
あるような気になって
仕方なくなったと
同時に
この場所から
離れたくて仕方ない
気持ちになった。
お互い違う気持ちが
自分の中で
ぶつかり合って
おかしくなりそうになる住職は
静かに伝えてくる。
「何人か、寺を拒む者が居るようです。あなたの心がもたんでしょ。あなたに、何枚か、これを渡します。これを扉という扉に張って下さい。これで持つか、どうかは分かりませんが・・・・・それと、困った事があったら必ず私の所に来て下さい」
住職から手渡されたのは数枚のお経の書いた
御札だった。
御札を渡すと
住職は寺へと
戻って行った。
再び車に戻り
今朝の事が
心に
引っかかりながら
自宅へと急いだ。
自宅の前で車を止め
まだ
怒っているだろうと
思いつつ
重い家のドアを開ける。ドアを開けると
早紀が
いつもより遅い
夕食を作っていた。

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