はないちもんめ
「1人でいるの怖かったから市街に出掛けた後、先生にお願いして恵を幼稚園から直接、迎えに行たら仲良くなった、お母さんがいて話してたら、こんな時間になっちゃった。今朝は、ごめんなさいね」
早紀の言葉は
聞き取れていたが
今さっき起きた
現実に油汗が
止まらなかった。
「ハアハア・・・」
息を切らせながら
早紀を目を
見開きマジマジと見る。「俺・・・・暗い部屋にいたのか・・・・?」
早紀は汗だらけに
なっている私を見て
青い顔をした。
「ええ・・・私が見た時は、真っ暗な部屋だったわ。でも、車があったから居ると思った。あなたが車以外で出掛けるとも考えにくいし・・・それに、ブツブツとあなたの声が聞こえたから・・・何かあった・・・んだよね・・・」
私は
きっと夢でも
見てたんだと
自分に言い聞かせた。
しかし
テーブルの上の
灰皿の中に入っている
真新しい
タバコの吸い殻が
夢では無い
何よりもの
証拠だった・・・・
私は確実に
暗闇の中で
何者かも分からない
住人と話しながら
タバコを
吸っていたのだ・・・
ハアハアと
息を切らせる。
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