はないちもんめ
私に
心配そうな目で
見つめ
声を震わせながら
聞いてくる
「・・・何が起きたか・・・教えて・・・」
早紀の方向に
ゆっくりと向き
今さっき
起きた事を
ガクガク震えながら
答えた。
「し・・・仕事から・・・帰ってくると・・ハアハア・・家の・・・電気が着いてた・・家の中に入ると・・ハアハア・・・早紀が夕飯を作っていたんだ・・・話しかけても返事がないから恵を呼んだ・・・恵が隣の部屋から来て・・・ハアハア・・抱きついてきた・・・顔を良く見ると青アザのある女の子で早紀だと思った女も知らない女だった・・・ハアハア・・」
私は
額からこぼれ落ちる
汗を拭き取るのも
忘れるぐらい
震えた声で
話していた・・・
「この家で・・・何かあったのよ・・大家さんに一度・・・聞いてみようよ・・・」
早紀の声も震えていた。私は早紀の言葉に
同意したと同時に
住職と出会い
御札を数枚
貰った事を思い出した。無造作に
御札を取り出し
早紀に見せた。
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