はないちもんめ
言葉が私の心の中に
入ってくる。
不意に
早紀と恵を見る
あんなに激しく
ガラス戸を
叩いているというのに
起きる様子が無い。

早紀を起こそうと
寝ている
早紀の体を
私は寝ながら
揺するが
起きる様子もない
早紀の体を
何回か揺すっていると
ピタッと
ガラス戸を
叩く音が消える。

御札の効力が
効いたのだ。
私は思い
再び床に就いた
カチカチカチ・・
時計の秒針を刻む音は
静かな部屋では
妙に目立って
聞こえる。

カリカリ・・
カリカリ・・

時計の秒針と混じり
ネズミが
何かを
かじってる様な
音がする・・・

カリカリ・・・
ガリガリ・・・
ガリガリ・・・

先程に比べ
音が
変わった様な気がした
音のする方へ
耳を傾けて見る。

どうやら
外から聞こえてくる。
私は音が気になり
赤ちゃんが
ハイハイする様な
スタイルで
恐る恐る
ガラス戸に近づき
ガラス戸の手前で
膝で立ち
音のする方を
覗く・・・・・

額からは汗が
タラリと
頬を伝わり
下へと落ちる・・・

ガリガリ!!
ガリガリ!!

私は
ガラス戸から
見た光景を見た瞬間
恐ろしくなった・・・
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