はないちもんめ
「37,8度。少し高いけど、まあ、もともと、子供は体温が高いから大丈夫だと思うけど、念のため、後で病院に行こうよ」
私が早紀に伝えると
早紀も安堵の表情を
浮かべた。
安心も束の間
寝ていた恵が
起きた瞬間
涙を流し泣き始めた。
「お口の中が痛いよぉ~」
言葉にならない
声で伝えてくる。
恵の言葉を聞き
優しく言葉をかける。
「口の中、見せて」
恵は泣きながら
ゆっくりと口を開く。
恵の口の中に
目を凝らして覗くと
大小
合わせて4~5個の
口内炎が出来ていた。
こんな症状を
見た事が無い私は
急いで着替え病院に
行く事にした。
幼稚園へ電話をする早紀当然ながら
幼稚園を休む事になる。早紀は恵を病院に
連れて行くのに
抱きかかえ様とすると
更なる異変に気付く。
恵の手のひらや足に
赤くブツブツと
水泡に似た物が
出来ていたのだ。
恵の状態を見た早紀は
青ざめた表情に
なっているのが
手にとる様に分かった。私達は市街にある
病院まで
車を飛ばした。
病院に着き
急いで受け付けを
済ませ
呼ばれるのを待つ。
私の足は
自然と貧乏ゆすりを
していた。
時計を見ると
病院にきてから
10分
経っていた・・・。
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