はないちもんめ
「一度、幼稚園に来て、頂けませんか・・?お見せしたいものがあります・・・」

早紀は疑問に
思いながらも
受話器を静かに置き
幼稚園に向かった。

幼稚園に着き
入園した時と
同じ部屋へと
案内された。

早紀の正面に座る
岸部の
顔は
曇っていた。

早紀の気持ちは
先走り
思い当たる所を
岸部に
ぶつける。

「あれですか!!!あのー、ひとりあそびが多いとか!!家でも多いんですよ!!後は・・・お友達が出来にくいとかですか!?め!!恵は人見知りしちゃうから、でも!!でも!!とても良い子なんですよ!!」

興奮して
伝えてくる早紀に
早紀の気持ちを
落ち着かせる様に
岸部は
少し強い口調で
早紀に言う。

「お母さん!!落ち着いて下さい!!ひとりあそびをする事に問題があるのではありません。幼児期に見られる物で、ひとりあそびから、お友達と遊び社会性が身につき成長するんです。私共が心配しているのは恵ちゃんが特定の園意外のお友達としか遊ばないという事です。園のお友達だけと遊んで欲しいと言っているワケではありません。一番、初めに言うべきでした」
岸部は
ため息を深くついた。
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